北条の宿散策コース
"贅を競った街並み。繁栄の歴史に触れる"
北条の宿(ほうじょうのしゅく)は、奈良時代に建立された住吉神社、酒見寺(さがみじ)の門前町として栄えてきました。
また、古くから山陽と山陰を結ぶ交通の要衝でもあり、北播磨地方の中心的存在でした。その繁栄をもとに多くの商家が贅を競って趣向を凝らした家屋を建て、今もその面影を随所に見ることができます。
こうした商家の町並みや寺町をゆっくりとめぐるコースです。
加西市観光ガイドを依頼すれば、北条の町を愛する経験豊富なガイドが語るエピソードもお楽しみいただけます。
総距離5km
所要時間1時間45分
コースルート
1北条町駅
加西市の玄関口でもある北条町駅。本社機能をもつ駅です。加西市観光案内所も隣接しています。他の無人駅とは異なり、窓口で、レンタサイクル・記念切符、鉄道グッズの販売をしております。 また北条町駅には、その日運行されていない車両が留置されており、留置状況によっては、営業列車が北条町に停車している間、2台横並びの光景を見ることが出来ます。
2北条の宿 街並み散策
古くから山陽と山陰を結ぶ交通の要衝でもあり、北播磨地方の中心的存在だった北条は、その繁栄をもとに多くの商家が贅を競って趣向を凝らした家屋を建て、今もその面影を随所に見ることができます。
3酒見寺
酒見寺は、天平17年(745)に行基がこの地を訪れ、酒見明神の神託により伽藍を建立したことに始まると伝える古刹です。 境内には、山門や引声堂、地蔵堂、多宝塔、新観音堂、本堂、鐘楼などが並んでいます。 多宝塔は、寛文2年(1662)に建てられ、塔内に大日如来を安置しています。また、屋根の上重が桧皮葺、下重が瓦葺という珍しい様式で、全体に装飾文様を極彩色で描いており、全国でもっとも美しい多宝塔と云われています。
4住吉神社
養老元年(717年)老翁老媼の神様が五王子を伴い鎌倉山(河内町)に来られました。随従していた佐保神は北条へ行くように勧め、その途中神宝を盗んで、川東に逃げました。この佐保神が祀られ佐保神社(社町)になりました。その後、翁と媼は王子を伴い北条に来られて、北条に六町歩の門田を持つ山酒人に宿泊を願い出ました。酒人は手厚くもてなした後、神である証拠を見せてほしいとお願いしました。すると、翌朝には六町歩の門田が悉く平地となり、苗が大きな松に変わりました。ここに山酒人が神殿を造り祀ったのが住吉神社(当時は酒見神社で明治期に改称)だといわれてます。
令和4年12月12日には、本殿3棟および拝殿1棟が重要文化財に指定されました。
5五百羅漢
「親が見たけりゃ北条の西の五百羅漢の堂に御座れ」とうたわれ、素朴で表情豊かなその姿は必ず親や子に似た顔があると言われています。17世紀前半に酒見寺の再興に伴う寺内整備や信仰・供養のために造立されたと考えられています。兵庫県指定文化財