鶉野飛行場跡の歴史と機銃座跡散策コース
"戦争遺産を訪ねて"
法華口駅を出発して鶉野戦争遺跡を巡り、播磨下里駅に戻ってくる約6.5kmのコースです。道中には鶉野飛行場跡や地下指揮所跡、機銃座跡などがあります。
総距離
6.5km
所要時間
1時間50分
このコースで訪れるスポット
コースルート
1法華口駅
鶉野戦争遺跡を巡るハイキングは法華口駅からスタートします。鉄道開業当時の姿を残す法華口駅は、戦時中も物資や人員輸送の重要な拠点となっていました。駅舎内には鶉野飛行場跡関連の資料も用意されているので、まずは予習をしてから動き出しましょう。
2林道入口の標識
法華口駅を出てすぐの十字路を左折、入ってすぐの道を右折して、いったん県道716号線に出ます。車に注意しながら横断し、踏切を越えたところで今度は右折、左折をして県道沿いの脇道を進んでいきましょう。次の十字路まで来たら、標識を目印に右手の林道へと入っていきます。
4爆弾庫跡
はじめの遺構は爆弾庫跡です。林道からは少し奥まったところにあります。写真でも分かるように分厚いコンクリートで作られており、その強度は今なお健在です。爆弾庫跡や防空壕跡の入り口には鍵付きの柵が設けられているため、内部を見るには事前にボランティアガイドの予約が必要となります。詳しくはボランティアガイド申込みのページをご覧ください。
5素堀りの防空壕跡
林道に戻り少し歩くと、コンクリート造の防空壕跡と素掘りの防空壕跡が並んで残っています。コンクリート造の防空壕には2つの出入口があり、中は凸型に屈曲しています。素掘りの防空壕は現存していることが珍しく、その意味でも貴重な遺構です。こちらも内部はコの字型になっており、2つの出入口が作られています。
6巨大防空壕跡
林道をさらに進むと視界が開け始めます。しばらく道なりに歩けば巨大防空壕跡に到着です。上部が草で覆われ、遠くからだと小さな丘のように見えます。戦争当時にカモフラージュされていた様子が伺えます。地下には奥行き14.5メートル、幅5メートル、高さ5メートルと名前の通り巨大な空間が広がっています。
8地下指揮所跡
神戸大学の敷地沿いには地下指揮所跡があります。内部には兵士の手紙や、戦争当時の資料が展示されています。ただし民家の敷地内にあるため、見学するには事前予約が必要となります。見学希望日の7日前までに一般社団法人 加西市観光協会(0790-49-8200)へお申し込み下さい。
9鶉野飛行場跡
来た道を少し戻り道路標識の通りに進むと、目の前に鶉野飛行場跡が見えてきます。一直線に伸びる滑走路。かつては戦争に使われていたこの場所も、今では草花が生え、11月〜5月にかけては気球のフライト拠点となり、夏には地域住民による星空観察会が行われるようになりました。
10平和祈念の碑
飛行場跡の側には「鶉野平和祈念の碑」が建てられています。碑には元特攻隊員の思いや戦死者の名前などが記されており、戦争と平和について改めて考えさせられます。周りにのどかな風景が広がっているだけに、余計に当時とのギャップを感じずにはいられません。
11鶉野飛行場資料館
次の資料館へは「平和祈念の碑」から見て左前方の、滑走路を横断する道を通っていきます。滑走路を抜けてもそのまま進み、突き当たりの道路を左折すると鶉野飛行場資料館に到着です。鶉野の歴史に関する資料や戦闘機「紫電改」の模型が展示されています。開館日が第1・第3日曜日の10時〜15時と限られているので、日にちを調整して訪ねてみて下さい。
12機銃座跡
資料館を出たら右方向に進みます。再び滑走路を越え、しばらくは両側に田園を見ながら歩いていきます。やがて左にビニールハウスが見え始めたら、右手の奥に目を向けて下さい。写真のような機銃座跡の囲いが見えるはずです。足元に気を付けながら細い畦道を通って行きます。中には鉄と樹脂で造られた実物大の対空機銃模型が展示されています。
13金剛寺
これで鶉野飛行場跡の遺構は一通り見終わりました。コースとしても折り返しです。元の道に戻り、先ほど見えていたビニールハウスの前の道に入っていきます。しばらく農道を進み、次の交差点を右折です。「野条町」と書かれた標識のある交差点で左折し、集落の中を歩いているとポストのあるY字路に差し掛かります。金剛寺の入り口は右に進んですぐです。
14大歳神社の鳥居から見た善防山
金剛寺を出たら、しばらくは道なりです。西笠原交差点を横断しても真っ直ぐに進み、庚申橋を渡ったら右折して下里川沿いを歩きます。次の橋まで来たら左折し、2つ目の十字路を右折して進むと、右側に2つの鳥居を構える大歳神社が見えてきます。この鳥居からの眺めが絶品なので、ぜひ写真に収めて下さい。